遠慮しがちな利用者からの視点に立って

在宅で介護をする場合には、訪問介護のヘルパーと利用者とのコミュニケーションが何よりも重要になります。
ただ、そのヘルパーとの関係がギクシャクするのを恐れて、相手の仕事内容に不満があっても気兼ねして何も言えないということもあります。
しかしそうなってしまうと、たとえ介護そのものは楽になってもヘルパーへの気遣いでかえって利用者がストレスをためてしまいます。
それでは何のためにヘルパーをお願いしているのか分からない、ということにもなりかねません。
遠慮しがちな利用者の目線に立って、改善策を考えていきましょう。
たとえば担当の若いヘルパーが「おじいさんが食事はいらないと言われたから…」と、食事をさせてくれないということがあります。
ヘルパー本人に言いづらいと感じているようなら、事務所の方に相談してもらっても大丈夫ということを利用者に教えてみましょう。
相談を受けた事務所側ではすぐに担当ヘルパーに助言してくれ、ヘルパーのほうでも徐々に食べさせてくれるようになります。
伝えれば対応してくれるということをわかってもらう必要があるのです。
また、自分の要望はハッキリと伝える一方で、ヘルパーに対して「あれもやるべきだ」「これもやるべきだ」と過度に求めすぎる方も中にはおられます。
実際に仕事内容の不満をヘルパーに伝えてくれるにしても、「それをやってもらわないと、自分は本当に困ってしまう」というものだけにしてもらう必要があります。